口唇裂と口蓋裂:手術後の経過チェック

手術後も、顔の発育が安定する18〜20歳ごろまでは、定期的に経過をチェックし、必要に応じて治療を行います。次のような点をチェックします。

変形や手術の痕
成長に伴い、唇や鼻が左右非対称になったり、体質的に傷痕が目立ちやすい場合や鼻の形が変形することもあります。このような場合には、形成外科で守勢手術が行われます。

発音機能
手術後、言語聴覚士が発音の指導や訓練を行います。不十分な場合は形成外科で、軟口蓋に弁をつくり、のどを固定する手術を行うことがあります。

歯茎の裂け目
5〜8歳ごろに歯茎の骨のかけている部分に骨を移植します。永久歯が生え始める前に行うことで、歯並びやかみ合わせが悪くなるのを防ぎます。主に本人の腰骨を移植しますが、細菌は、血液や骨髄液など自分の骨以外の組織から骨を再生して移植する、体の負担が少ない方法の研究が行われます。

歯並び・かみ合わせ
問題があれば6歳以降に矯正歯科や口腔外科で矯正治療を開始します。

中耳炎
必要に応じて、耳鼻咽喉科で手術を行います。

家庭では、歯並びが悪くならないように、哺乳時期を過ぎたら、なるべくおしゃぶりをさせないようにしましょう。また、家族は、治療結果や経過などに一喜一憂せずに、長い目で見守ることが大切です。何かあれば、いつでもかかりつけの整形外科医に相談できるようにしておきましょう。

なお、口唇裂や口蓋裂は、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に影響して起こると考えられています。誰にでも起こりうることなので、両親は自分を責めないように、また、周囲の人も両親を責めることのないようにしてください。

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