味蕾や味を伝える神経の障害で味がなくなる病気です

味覚は、下や軟口蓋の表面にある味蕾(みらい)とよばれる細胞群で感じます。味を伝える神経は部位によって異なり、舌の前半では鼓索神経、舌の後半は舌咽神経、軟口蓋はた大錐体神経が支配しており、こららの神経が損傷を受けたり、伝達障害が起こると、その部分の味覚を感じることができなくなってしまいます。

しかし、味覚異常を自覚する場合は、味蕾レベル全体の障害で、降圧利尿剤のような薬剤の副作用、亜鉛欠乏症、肝臓や腎臓、貧血などの病気や、舌炎口内炎などでおこります。

これらの原因により、薬剤によって生じる薬剤性味覚障害、食事内容が異なることによっておきる亜鉛欠乏性〜、原因を特定できない特発性〜などに大別されます。

原因として最も多いのは亜鉛不足からくる亜鉛欠乏性の味覚障害です。味蕾は成人で約3000個あり、老化すると減少します。味蕾は新陳代謝が活発で、10〜12日のサイクルで次々と新しく作られますが、この形成に亜鉛は欠かせないのです。

亜鉛はカキやカニ、牛肉、ウナギなどに豊富に含まれていますが、コンビニのお弁当などの加工食品、ファーストフード、清涼飲料水などに含まれているフィチン酸やポリリン酸などの食品添加物には、亜鉛の吸収を妨げる作用があるため、若い世代に味覚障害が急増しています。

治療は、特定の疾患によって起きたものは、その病気を治療することで多くは改善します。内服薬としては、亜鉛剤を使うのも有効です。また、薬剤性で生じたものは、その薬剤を中止して様子をみます。

病院の診断では、電流を利用して味が感じられる度合いを調べる「電気味覚検査法」や、甘味、塩味、酸味、苦味の4種類の味を浸み込ませた濾紙で味覚機能をチェックする「濾紙ディスク法」が行われます。