インプラントの短所について

残念なことに、インプラントといえども完全無欠の治療法とはいえません。以下にあげるような欠点もあります。

長期にわたる治療期間
第一にあげられるのは、治療期間が長くかかるということでしょう。一般的な例でいうと、人工歯根が歯槽骨と結合する期間だけみても、上顎の場合で約6ヶ月、下あごの場合は約3ヶ月が必要とされています。

また、厳密な審査・診断と治療計画にも十分な時間が必要です。これほどまでに時間をかける必要があるのは、インプラント治療が「外科手術と(審美)補綴治療」の両者が必要であると同時に、「人工臓器」の性格をもっているからです。

インプラントで使用されるチタンという物質で生体に拒否反応は起こりませんが、それでもチタン製の人工歯根と歯槽骨が完全に結合するには時間がかかるのです。
個人差はありますが、平均でおおよその目安は4〜8ヶ月の治療期間となります。

治療を受けるのに制限がある
インプラントを希望される患者さんのすべてが、この治療を受けられるわけではありません。糖尿病・腎不全・肝炎・心臓病・喘息・骨粗鬆症・高血圧などで、病気の程度や全身の状態によって、手術に危険をともなう恐れがあるときには、治療ができないことがあります。

これはなにもインプラントだけでなく、抜歯などの口腔外科手術を受ける患者さん全般に当てはまることです。気になることがある人は、包み隠さずに主治医に相談しましょう。

インプラント周囲炎の恐れ
自然の歯には歯根膜があり、ものを噛んだときにこの膜がクッションの役目を果たすのです。このため、強く噛んでも、膜が衝撃力をカバーしてくれます。また、歯根膜には三叉神経が分布しており、触覚・痛覚・温覚・圧覚などを感知して、強く噛みすぎるのを防ぎます。

しかし、人工歯根には、歯根膜の機能はついていません。そのため、強く噛みすぎるということ起こるのです。また、人工歯根の周囲が細菌感染しても、痛覚がないため炎症に気がつかずに放置してしまうケースもあります。

「インプラント周囲炎」を起こさないためにも、プラークを残さないように、毎日のお手入れが重要なポイントになります。インプラント治療後の定期検診が重要になるのは、こうした理由からです。

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